STAFF'S VOICE

スタッフの声

金田 真利望

──CAD/CAMを専門とした技術職を担当されていますが、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。

プログラム(CAD/CAM)の中でも、私は主に「ネスティング」という業務を担当しています。
製品に必要な様々なパーツを1枚の鉄板から切り出すための設計がネスティングです。

作業の工程の流れといたしましては、まず、依頼元のお客さまから営業担当に立体図面が送られてきます。図面は作図担当のCADプログラマへ渡り、平らなパーツ単体のCADデータが作成されたのちに、今度は私の元へと送られます。
ここからが、ネスティングの工程です。複数の平らなパーツを組み合わせて、一枚の鉄板から無駄なく切り抜けるよう割り付けを行います。
その後、第一工場の板金加工の工程へと進み、作成したネスティングデータをもとに、レーザー・タレパンで鉄板を切り抜く、といった流れになります。

専門はあくまでネスティングですが、前工程の「作図」の作業を担当することもあります。

──技術を取得するために入社前、もしくは入社後に取り組まれたことなどはありますか?

私の場合は別の分野の職業から未経験で入社したので、特に資格などは持っておらず、入社するまでCAD/CAMのことすらよく知りませんでした。

入社したばかりの頃は、プログラムの仕事を難しいと感じていた覚えがあります。
図面に書いてある製品を立体的に想像しなければならず、立体図で届いたものを平面のパーツに分解する技術も必要だったので、慣れないうちは苦労しました。

しかし、OJTを通して仕事を教えてもらい、入社から1ヶ月が経つ頃には、比較的簡単なものであればネスティングの仕事を任せてもらえるようになりました。

ネスティングが上手い人は、いかに無駄なく鉄板を切り抜けるか、ということを重視してデータを作成されています。
ただパーツを並べれば良いというわけではなく、実際の板金加工での切り抜きに無理が生じないよう工夫する必要があるので、そういった技術面の向上にも取り組んでいます。

──様々なお客様から図面を受け取られていると思います。図面の様式が違うなどといった難しい点はありますか?

お客様から受け取った図面をCADデータ化する作業は、主に作図担当の役割となります。
お客様によってお送りいただく図面の「仕様」が異なりますので、どんな仕様の図面でも問題なくCADデータ化できる柔軟な「読み取り力」は必要だと思います。
センスも問われますが、こういった部分は、経験を積むほど上手くなっていきます。

──データ作成だけでなく、工場で製造を担当される技術者の方々へ、口頭による説明が必要な場面も多くあるかと思います。そういった際にはどのようなことを心がけていますか?

製造工程のフロー上、直接連絡を取り合うのは主に板金加工を担当する技術者です。
データは社内LANを通して工場に送られていますが、直接資料を手渡ししたうえで、説明しています。
気をつけていることは、技術者に分かりやすく説明することでしょうか。この点が一番難しいところでもあり、現場の技術者から注意されることもしばしばあります。日々勉強です。

──仕事をする上で、どのようなことに面白さを感じられていますか。また、やり甲斐を感じられるシーンについてお聞かせください。

「このパーツを絶対にここに入れたい!」というときに、思った通りに成功すると達成感があります。これは材料の歩留まり改善にも繋がり、会社にとっても利益になるので、非常にやり甲斐がありますよ。
あと、やはり自分の担当した製品が完成するまでの過程を見るのは面白いと感じます。
プログラムはパソコンの画面に向かう工程ですし、ネスティングの工程で扱うのはあくまで平面のパーツなのですが、板金加工、溶接、組立……と製造が進んでいく中で、徐々に立体的になり、完成品となるのは見ていて楽しいです。

──長谷金属における、女性の入社や活躍についてもお聞かせください。

やはり製造業なので、体力的な問題で男性にしかできない業務も多々あります。
そういった中でも、性別に関係なくやれる作業、特に自分が担当しているプログラムなどの業務は、女性でも積極的にチャレンジして会社と業界を盛り上げていきたいと考えています。